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CISOの役割変革:単なる「肩書き」から企業価値創造の中核を担う戦略的経営機能へ
情報セキュリティを経営の最重要課題と位置づけ、トップマネジメントが直接コミットメントを示すことは、全社的なセキュリティ体制構築の出発点となります。CISOが経営会議に参画し、全社的な情報セキュリティ戦略を統括する権限と責任を持つことは、セキュリティに関する意思決定の迅速化と、必要なリソースの適切な配分を可能にする上で極めて重要であると認識されています。
2023年11月1日


Active! mailのゼロデイ脆弱性(CVE-2025-42599)を悪用したサイバー攻撃とは
Active! mailのゼロデイ脆弱性(CVE-2025-42599)を悪用したサイバー攻撃とは Active! mail(クオリティア社製)のゼロデイ脆弱性(CVE-2025-42599)を悪用したサイバー攻撃が2025年4月に発生し、複数の日本企業や組織に深刻な影響を与えています。この脆弱性は、スタックベースのバッファオーバーフローに起因するリモートコード実行(RCE)が可能な重大な欠陥です。CVSS v3スコアは9.8(緊急)と評価され、認証なしでネットワーク経由の攻撃が可能な点が特徴です。細工されたHTTPリクエストを送信することで、攻撃者がシステムの制御を奪い、任意のコードを実行したりサービスを停止させたりできます。 1.ゼロデイ脆弱性とは ゼロデイ脆弱性とは、ソフトウェアやシステムに存在するセキュリティ上の欠陥(バグや設計ミスなど)が、開発元や利用者にまだ知られておらず、修正プログラム(パッチ)も提供されていない状態の脆弱性を指します。この「ゼロデイ(0-day)」という言葉は、開発元がその問題を認識してからユーザーが対策を取れるま
2023年10月15日


能動的サイバー防御とは?関連法案が施行されると何が企業に求められるか?
政府が推進する「能動的サイバー防御(Active Cyber Defense:ACD)」が大きな注目を集めています。2025年4月に衆議院を通過した関連法案は、従来の受動的なサイバーセキュリティ対策から「攻撃の兆候を事前に検知し、先制的に対処する」というパラダイムシフトを意味します。この新たな枠組みが企業活動に及ぼす影響と国際的な潮流について、技術的・法的観点から最新の情報をもとに詳しく解説します。
2023年9月1日


自動車産業における業界横断的サイバーセキュリティ戦略の現状と展望
自動車産業は、コネクテッドカーや自動運転技術の進展に伴い、サイバー攻撃の脅威が従来のITシステムとは異なる次元のリスクを抱えるようになりました。ここでは、業界全体で取り組むべきサイバーセキュリティ戦略の最新動向を、ガイドライン策定・技術標準化・人材育成・国際連携の観点から包括的に分析します。
2023年8月15日


CASE時代における自動車産業のサイバーセキュリティ対策の重要性と必要性
CASE時代における自動車産業のサイバーセキュリティ対策の重要性と必要性 1. はじめに 自動車産業は、コネクテッド(Connected)、自動運転(Autonomous)、シェアリング(Shared)、電動化(Electric)を意味する「CASE」という、かつてない大変革期を迎えています。この変革の根底には、自動車のデジタル化とネットワークへの接続性の劇的な向上が存在します。これにより、新たな価値と利便性が創出される一方で、サイバーセキュリティという喫緊の課題が浮上しています。現代の自動車は、単なる移動手段から高度なIT機器へと進化し、その安全性と信頼性はサイバーセキュリティ対策に大きく依存するようになりました。 ここでは、このCASE時代において自動車産業のサイバーセキュリティ対策がなぜ不可欠であるのか、その多角的な必要性を詳細に解説します。具体的には、現代の自動車が直面するサイバー脅威の性質、過去の具体的な攻撃事例とその影響、国際的な規制動向、業界全体の取り組み、そして将来的な課題を体系的に分析することで、自動車産業におけるサイバーセキュ
2023年7月1日


ランサムウェア攻撃に遭ったらどうしたらいいのか?対応方法を過去に学ぶ
ランサムウェア攻撃を受けた場合の対応は、被害を最小限に抑えるために極めて重要です。以下に、具体的な対処方法や考慮すべき点を詳しく説明します。 1.ランサムウェア攻撃にあった場合にやるべきこと・やってはいけないこと ランサムウェアに感染した際には、まず冷静に対応することが求められます。最初に行うべきは、感染した端末をネットワークから隔離することです。これにより、感染が他のシステムやデバイスに広がるのを防ぎます。次に、専門家への相談が必要です。信頼できるサイバーセキュリティ専門家の助言を受けることで、適切な対応策を講じられます。 一方で、感染時にやってはいけないこともあります。再起動は避けるべきです。再起動すると暗号化が進行する可能性があります。また、感染後のバックアップはしないようにしましょう。ランサムウェア自体をバックアップしてしまう危険があります。さらに、身代金の支払いは推奨されません。支払ってもデータが回復する保証はなく、犯罪者の資金源となるだけでなく、新たな攻撃を招く可能性があります。 2.身代金を支払うべきか?支払った場合とそうでないとで
2023年6月15日


安全で信頼性の高いコネクテッドカーや自動運転技術の実現において、自動車産業のサイバーセキュリティ対策が求められるわけ
安全で信頼性の高いコネクテッドカーや自動運転技術の実現において、自動車産業のサイバーセキュリティ対策が求められる理由は多岐にわたります。まず、自動車業界でセキュリティ対策の重要性が高まっている背景には、CASE技術の進展に伴う自動車のIoT化があります。車両がインターネットと常時接続するようになり、ICT端末としての機能を持つようになったことで、従来の自動車の概念が大きく変化しました。これにより、新たなビジネスの拡大や社会課題の解決が期待される一方で、サイバーセキュリティの課題が浮上しています。 ■自動車産業のサイバーセキュリティ被害 実際に、トヨタ自動車やマツダなどの大手自動車メーカーでもサイバー攻撃の被害が発生しており、ランサムウェア攻撃による生産ライン停止など、業務への重大な影響が報告されています。特に、サプライチェーンを狙った攻撃が増加しており、部品メーカーへのランサムウェア攻撃が大手自動車メーカーの生産ラインを一時停止に追い込むなど、業界全体に影響を及ぼす事態が発生しています。 特に注目すべき事例として、以下が挙げられます。...
2023年5月1日


文部科学省が描く学校のデジタル安全戦略:教育情報セキュリティポリシーガイドラインの全貌
文部科学省は、急速に進展するデジタル教育環境における児童生徒の安全を守るため、「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を慎重に策定しました。このガイドラインは、GIGAスクール構想によって実現する1人1台端末環境において、子どもたちが安心して学習できるICT環境を構築することを最大の目的としています。
2023年4月15日


「ノーウェアランサム」と呼ばれる新しい手法の出現
近年、サイバーセキュリティの脅威として最も注目されているのがランサムウェアです。しかし、その脅威の性質は急速に変化しており、従来の対策だけでは不十分になってきています。特に、「ノーウェアランサム」と呼ばれる新しい手法の出現により、ランサムウェア対策の本質的な見直しが必要となっています。
2023年3月1日
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