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アタック・サーフェースを減らし、セキュリティを強化する戦略

  • Pipeline Co. Ltd.
  • 1月8日
  • 読了時間: 7分


セキュリティ強化
セキュリティ強化

アタック・サーフェスを減らすには


セキュリティを向上させ、攻撃対象領域(アタック・サーフェス)を減らすための方法はいくつかあります。ここでは、企業や個人が日常的に利用できる一般的なアプローチに焦点を当てます。

情報システムの様々な点で、不要な設定を無くすこと、セグメンテーション、強化策など、あらゆる策を講じる必要があります。


  1. 最小限の権限の原則(Principle of Least Privilege): ユーザーや管理者に必要最低限のアクセス権限のみを与えます。不必要に広範な権限を持つアカウントは、悪用のリスクが非常に高まります。

  2. ソフトウェアとシステムの定期的な更新: ソフトウェアやオペレーティングシステムには、新たに発見されたセキュリティの脆弱性が常に存在する可能性があります。定期的なパッチの適用は、攻撃者がこれらの弱点を突くのを防ぎます。

  3. 不要なサービスの無効化: システム上で実行されている不要なサービスやプロセスを停止することで、攻撃対象領域を削減します。

  4. ファイアウォールとセキュリティソフトの使用: 適切なファイアウォールの設定と、信頼できるセキュリティソフトウェアを使用して、不正なトラフィックやマルウェアをブロックします。

  5. セキュリティポリシーの導入と従業員教育: 従業員に対するセキュリティポリシーの教育は、社内のセキュリティレベルを向上させます。例えば、フィッシング攻撃から保護するためのトレーニング、強固なパスワードの作成、不審な活動の報告手順などです。

  6. ネットワークのセグメンテーション: もし侵入が発生した場合でも、ネットワークをセグメント化(分割)することで、攻撃者がシステム内で自由に動き回るのを制限し、重要なデータへのアクセスを遮断します。

  7. マルチファクタ認証の使用: パスワードだけでなく、二つ以上の認証手段(例えば、パスコードや生体認証など)を使用して、アカウントへの不正アクセスを防ぎます。

  8. インシデント対応計画の整備: 万が一のセキュリティ侵害に備え、事前に計画を立てておくことが重要です。迅速かつ効果的な対応が、ダメージを最小限に抑えます。


これらの戦略は、組織のセキュリティ対策を強化し、潜在的な脅威から保護するために、単独または組み合わせて使用できます。常に進化する脅威の風景に適応し、継続的なレビューと改善のプロセスを通じて、セキュリティ体制を最新の状態に保つことが不可欠です。



■継続的なアタック・サーフェス監視と管理の戦略


アタック・サーフェス(攻撃対象領域)の継続的な監視と管理は、潜在的な脅威を特定し、リスクを軽減するために不可欠です。特定の機器やシステムにとどまらず、あらゆる方向にアタック・サーフェースがあります。以下に、このプロセスを効果的に実行するための戦略をいくつか挙げます。


  1. 資産の明確なインベントリ管理

すべての物理的およびデジタル資産(サーバ、ワークステーション、デバイス、アプリケーションなど)の包括的なリストを作成します。

これらの資産が持つ潜在的な脆弱性やそれらがどのようにネットワークに結びついているかを理解することが重要です。


  1. リスク評価と管理

定期的な脆弱性スキャンとリスクアセスメントを実施して、新しいもしくは見落とされていた脆弱性を特定します。

脆弱性の重要度を評価し、緊急度に基づいて修正作業を優先順位付けします。


  1. セキュリティ情報の収集と分析

セキュリティ情報イベント管理(SIEM)ソリューションや侵入検知システム(IDS)などを使用して、セキュリティに関連するデータをリアルタイムで監視、収集、分析します。

潜在的な脅威を示すものや不審な行動を迅速に識別するための監視ルールやアラートを設定します。


  1. 継続的なパッチ管理

ソフトウェア、システム、アプリケーションにパッチを定期的かつ迅速に適用することで、攻撃者が既知の脆弱性を利用するのを防ぎます。


  1. セキュリティインシデントへの迅速な対応

インシデント対応プランを確立し、セキュリティインシデントが発生した場合に迅速かつ組織的に対処するプロセスを整備します。

インシデント後の徹底した分析を通じて、将来的な攻撃を防止するための教訓を得ます。


  1. セキュリティ意識の向上とトレーニング

従業員に定期的なセキュリティトレーニングを提供し、フィッシング詐欺やソーシャル・エンジニアリング攻撃など、最新の脅威トレンドに対する認識を高めます。


  1. サードパーティとのセキュリティ調整

サプライヤーやパートナー企業と連携して、セキュリティポリシーと実践が一貫していることを確認します。サードパーティのリスク評価も重要です。


  1. 技術的な見直しと評価

新しいテクノロジーやセキュリティ強化ツールの導入を検討し、既存のセキュリティ状態を定期的に評価および改善します。


これらの戦略は組織のニーズ、リソース、リスク許容度に応じてカスタマイズされるべきです。継続的なアタック・サーフェスの監視と管理は、繰り返し行われるプロセスであり、組織の情報セキュリティを常に適応させ、継続的に改善することが重要です。


■効果的なアタック・サーフェス・マネジメントのためのツール


アタックサーフェスマネジメントには、セキュリティ脆弱性を特定、評価、緩和するための包括的なアプローチが必要です。これをサポートするために多くのツールやソリューションが利用可能で、以下にその中でも特に効果的と考えられるいくつかを挙げます。ただし、これらのツールの効果は、組織のニーズや既存のセキュリティインフラに適切に統合されるかどうかに大きく依存します。


  1. 脆弱性管理ソフトウェア


Qualys: クラウドベースのサービスとして、企業のITインフラ全体にわたるセキュリティ脆弱性を継続的に識別し、分類し、対処する機能を提供します。

Tenable: Tenable.scTenable.io などの製品は、既知および未知の脆弱性を特定し、ビジネスリスクに基づいてこれを優先順位付けする機能を提供します。


  1. セキュリティ情報イベント管理(SIEM)ツール


Splunk: リアルタイムのデータモニタリング、ログ管理、分析、および検索機能を提供し、異常なパターンやインシデントの迅速な識別をサポートします。

IBM QRadar: 多様なログソースからの情報を統合し、洗練された分析を提供してセキュリティイベントを特定し、重大な脅威に焦点を当てるのを助けます。


  1. 侵入検知システム(IDS)/侵入防止システム(IPS)


Snort: オープンソースのIDS/IPSで、リアルタイムのトラフィック分析とパケットログ記録機能を備えています。カスタマイズ可能なルールセットにより、様々な環境に適合します。

Cisco's Firepower: 高度な脅威防止技術を提供し、ネットワークをリアルタイムで監視し、既知および未知の脅威から保護します。


  1. エンドポイント保護プラットフォーム


CrowdStrike: クラウドネイティブのエンドポイント保護ソリューションを提供し、リアルタイムの脅威防止、デバイス制御、インシデントレスポンスを行います。

SentinelOne: 行動AIを利用してエンドポイントでの脅威を検出し、自動化されたレスポンス機能により迅速な対処を可能にします。


  1. アセットディスカバリとマネジメント


Axonius: サイバーセキュリティ資産管理プラットフォームとして、組織内の接続されたデバイスを識別し、資産のセキュリティギャップを可視化します。

Forescout: ネットワーク接続された資産を自動的に発見、分類、評価し、ポリシーに基づいてリアルタイムの対策を実行します。


これらのツールは、組織のアタック・サーフェスを理解し、管理し、最小化する上で有効です。しかし、それぞれの組織のニーズは異なるため、特定のツールを選択する前に、具体的な要件、互換性、規模拡大の可能性、および予算を考慮することが重要です。また、定期的なトレーニングとプロトコルのレビューを行うことで、これらのツールを最大限に活用し、情報セキュリティの維持と改善を図ることができます。


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