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アタック・サーフェースの拡大とは? 〜リスクを軽減する戦略〜

  • Pipeline Co. Ltd.
  • 2024年9月1日
  • 読了時間: 5分
アタック・サーフェースの拡大とは?
アタック・サーフェースの拡大とは?
  1. アタック・サーフェースの拡大とは

アタック・サーフェス(攻撃対象領域)を減らすことは、セキュリティ向上に必要なことですが、逆にアタック・サーフェースの拡大は、どのような要因によって進行するのでしょうか。以下の変化点に注意する必要があります。


  1. デバイスの増加

IoTデバイス(スマート家電、監視カメラ、ウェアラブルデバイスなど)の普及により、接続されるデバイスの数が増加します。


  1. クラウドサービスの利用拡大

データやアプリケーションをクラウドに移行する企業が増えており、外部サービスへの依存度が高まります。


  1. モバイルワークの普及

リモートワークやBYOD(Bring Your Own Device)の導入により、外部からのアクセスポイントが増加します。


  1. デジタル化と自動化の推進

企業のデジタルトランスフォーメーションが進む中、新しいテクノロジーの導入によって攻撃面が広がります。


  1. サードパーティとの統合

サプライチェーンやパートナー企業とのシステム連携が増えることで、間接的な攻撃経路が生まれます。


  1. ソフトウェアの複雑化

ソフトウェアが複雑になると、セキュリティの脆弱性が見落とされやすくなります。


  1. 新たな技術の導入

AI、ビッグデータ、5Gなどの新しい技術がビジネスに取り入れられることで、新たなセキュリティリスクが生じます。

これらの要因により、攻撃者が侵入できるポイントが増加し、潜在的なセキュリティリスクが高まります。そのため、セキュリティ対策を定期的に見直し、新たな脅威に対応した防御体制を構築することが重要です。


  1. アタック・サーフェースの拡大によるリスクを軽減する方法

アタック・サーフェスの拡大に伴うリスクを軽減する手段には、以下のようなものがあります。


  1. リスクアセスメントの実施

定期的なリスクアセスメントを通じて、脆弱性や潜在的なセキュリティの脅威を特定します。


  1. セキュリティポリシーの策定と実施

組織のセキュリティポリシーを策定し、適切なガバナンスを通じてその実施を保証します。


  1. 物理的・技術的セキュリティ対策の適用

ファイアウォール、暗号化、アンチウイルスソフトウェアなどの技術的なセキュリティ対策と、データセンターへのアクセスコントロールなどの物理的なセキュリティ対策を組み合わせます。


  1. セキュリティ意識の向上

従業員がセキュリティインシデントを防ぐ最初の防衛線であるため、定期的なセキュリティトレーニングと意識向上プログラムを実施します。


  1. パッチ管理の徹底

ソフトウェアやシステムの脆弱性を修正するために、パッチ管理プロセスを確立し、迅速に実施します。


  1. アクセス権限の管理

ユーザーに対して必要最小限のアクセス権限を付与し、プリンシパル・オブ・リースト・プリビレッジ(PoLP)を適用します。


  1. 定期的な監査とモニタリング

セキュリティ監査を定期的に実施し、ネットワークのモニタリングを通じて不審なアクティビティを検出します。


  1. インシデント対応と回復計画

インシデント対応プランを策定し、万が一のセキュリティ侵害が起きた場合に迅速に対応できる体制を整えます。


  1. BYOD(Bring Your Own Device)ポリシーの適用

従業員の個人デバイスの使用に関するポリシーを設け、セキュリティを維持します。


  1. サードパーティとのセキュリティ管理の連携

ベンダーやパートナーと協力し、彼らのセキュリティプラクティスが組織の基準に適合していることを確認します。

これらの手段を組み合わせて実行することで、デジタル・アタック・サーフェスに関連するリスクを効果的に軽減できます。常に進化するサイバーセキュリティの脅威に対応するためには、これらの手段を継続的に見直し、更新することが重要です。


  1. アタック・サーフェースに対して攻撃があった場合、どのように対応するのか

アタック・サーフェースに対する攻撃のリスクを軽減する方法を述べましたが、100%の防御を保証するものではありません。わずかな可能性だったとしても、攻撃の被害にあった場合にどのように行動すべきか考えておく必要があります。

アタック・サーフェスに対する攻撃が検出された場合、以下のステップで対応します。


  1. 検出と識別

セキュリティシステムが不正アクセスや異常な動作を検出したら、速やかに識別します。


  1. 封じ込め

攻撃を隔離して拡散を防ぎ、影響を受けたシステムをネットワークから切り離します。


  1. 評価と分析

攻撃の原因や影響範囲を分析し、攻撃方法や使用されたツールを特定します。


  1. 排除

マルウェアの除去や侵入経路の塞ぎ、システムの弱点を修正します。


  1. 復旧

影響を受けたシステムやデータを復元し、通常の運用状態に戻します。


  1. 通知

法令や規制に従い、関係者や顧客、監督機関に必要な通知を行います。


  1. 事後対応

インシデントに関する報告書を作成し、再発防止策を策定します。


  1. セキュリティ強化

攻撃に利用された脆弱性を修正し、セキュリティ対策を見直して強化します。


  1. 訓練と教育

インシデントを教訓に、従業員へのセキュリティ訓練を再実施します。


  1. 監査とモニタリングの強化

継続的な監視と定期的な監査を強化して、将来的な攻撃を未然に防ぎます。

インシデント対応は組織の事前の準備と対応計画に大きく依存します。したがって、インシデント対応計画を定期的に見直し、訓練を実施することで、実際の攻撃時に迅速かつ適切に対応できる体制を整えることが重要です。また、攻撃に対する対応は、組織の規模、業種、リソースによって異なるため、各組織に適した対応計画を策定することが求められます。


4.まとめ

デジタル・アタック・サーフェスの拡大に伴うリスクを軽減するためには、セキュリティ監査と評価、セキュリティパッチの定期的な更新、アクセスコントロールの強化、エンドポイント保護、ネットワークセキュリティの強化などの対策が重要です。デジタル・アタック・サーフェスが拡大する原因としては、デバイスの増加、クラウドサービスの利用拡大、モバイルワークやサードパーティとの統合などが挙げられます。

アタック・サーフェスに対する攻撃があった場合、検出、封じ込め、評価、排除、復旧、通知、事後対応、セキュリティ強化などのインシデント対応プロセスを迅速に実施することが必要です。


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